プレママ・プレパパの皆さまへ
赤ちゃんを迎えたいと感じたそのときから――実は「歯のケア」が大切だって、ご存じでしたか?
おなかの赤ちゃんの健康や発育は、ママとパパの体のコンディションが土台。特にお口の環境は、栄養の摂取、消化、免疫と深く関係しています。「できるだけストレスなく、でもきちんと準備を」そんなあなたを、当院はしっかりサポートします。
妊娠・出産・子育てという命を育む大切なステージを、安心・快適に過ごせるよう、当院では「プレママ・プレパパ歯科」で口腔ケアを通じたサポートをご提供しています。
当院が大切にしている 3つのポイント
1. お口の衛生状態
虫歯や歯周病などの慢性疾患は早めのケアが重要です。お口の中に炎症や細菌があると、体全体に影響が及ぶ可能性もあります。
また、消化・食事・栄養吸収にも関わるため、まずは正しいブラッシング習慣を身につけ、お口を清潔に保つことが大切です。
2. 口腔環境の整備
金属の詰め物や被せ物は、経年でイオン化してアレルギー反応や体調不良につながることがあります。
当院では、体にやさしい「メタルフリー治療(セラミック・ジルコニアなど)」をおすすめしています。
また、噛み合わせや歯並びが悪いと、しっかり噛めずブラッシングがしづらくなります。矯正治療や機能改善も、将来を見据えた重要な選択肢です。
3. 栄養の充実
お口から始まる消化のプロセスとして、歯や粘膜、唾液、骨などが正常に働くためには、良質な栄養が必要です。
特に妊娠を考えるなら、タンパク質・鉄分・葉酸・ビタミン・ミネラルなどを十分に摂ることで、ママの健康だけでなく、おなかの赤ちゃんの発育にも繋がります。
妊娠前からの栄養バランスとお口の機能バランスが大切です。
なぜ「妊娠前の予防歯科」が重要なのか
妊娠によって、ママの身体と心には大きな変化が訪れます。
忙しくなる産後に歯科治療を受けようと思っても、時間を取るのは難しいもの。だからこそ、余裕のある妊娠前からお口の環境を整えておくのが理想です。
むし歯や歯周病は慢性疾患であり、再発を防ぎ、長く健康な状態を保つためには、日々のセルフケアと定期的なプロのチェックが不可欠です。
ママとパパのお口の健康は、将来生まれてくる赤ちゃんの健康にもつながります。
妊娠中の歯科治療について
安心できるタイミングと配慮
妊娠中に歯科治療を受けるのに最も適しているのは、「妊娠中期(5〜7ヶ月)」です。
胎児の器官が形成される初期(〜15週)や、おなかが大きくなり体への負担が増える後期(28〜40週)は、可能な限り応急処置にとどめるのが望ましいとされています。
レントゲン撮影について
歯科で使うレントゲンは、日常で浴びる放射線量と比較して非常に微量。鉛のエプロンで防護も行うため、基本的には問題ないとされています。
しかし当院では可能な限り撮影を避け、安全第一で治療を行います。
麻酔やお薬について
歯科用局所麻酔剤(例:リドカイン)は、適切な量であれば催奇形性はなく、安全とされています。とはいえ、妊娠後期には、子宮収縮のリスクがある血管収縮薬入りの麻酔は避けるべきとされています。抗菌薬は比較的安全とされるペニシリン系やセフェム系を優先します。鎮痛薬は、非ステロイド系(NSAIDs)は避け、必要な場合は比較的安全なアセトアミノフェンを用いる配慮がすすめられています。
妊娠中の方への
「マタニティ診療」
妊娠するとホルモンバランスの変化によって唾液の分泌量が減少したり、つわりの影響で口腔ケアが難しくなったりします。そのため、妊娠前と比べてむし歯や歯周病のリスクが高まる点に注意が必要です。妊娠中の歯周病は赤ちゃんの健康に悪影響を及ぼすともいわれているため、なるべく早い段階から適切な口腔ケアに取り組みましょう。
赤ちゃんの健康を守るために、マタニティ歯科を利用することをおすすめします。
横浜市 みなとみらいシーサイド歯科では妊娠中の方でも安心して治療が受けられるようにサポートしていますので安心してご来院ください。
マイナス1歳からお腹の赤ちゃんのむし歯予防対策を
生まれたばかりの赤ちゃんのお口の中にはむし歯の原因菌は存在しません。しかし、生活するうちにまわりの大人の唾液を介して細菌が感染します。とくに赤ちゃんの身近にいるママのお口の中の環境がコントロールできていないと、リスクが高くなります。家族みんながお口の健康を保ち、むし歯の治療を受け、予防処置を行うことが、これから生まれてくる赤ちゃんのお口の健康にもよい影響を与えます。
妊娠中にかかりやすい
お口の中の病気
むし歯
妊娠中は、お口の中の汚れや細菌を洗い流す唾液の分泌が減少したり、つわりで歯磨きが難しくなったりするため、むし歯のリスクが高まります。
妊娠性歯周炎
女性ホルモンのエストロゲンが増えると、歯周病菌の増殖が促されます。そのため、妊娠中は歯周病にかかりやすいといわれています。歯周病菌は体内に侵入して低体重児出産のリスクを高めることもわかっているため、なるべく早く対処することが重要です。
妊娠性エプーリス
妊娠中に起きる歯ぐきの腫れのことです。歯石や被せ物があるところの歯ぐきが腫れやすく、赤みや痛み、歯磨き時の出血などの症状が現れます。
智歯(親知らず)周囲炎
親知らずの周りに細菌感染を起こし、ホルモンバランスの変化も重なることで智歯(親知らず)周囲炎が起きる恐れがあります。親知らずが横向きや斜めに生えていると汚れが溜まりやすいため、なるべく妊娠前に抜歯しておいた方がよいでしょう。
妊娠中の口腔ケア
起床後の歯みがき
寝ている間は唾液の分泌が減少するため、朝起きたときの口内環境は悪くなっています。朝起きたときにうがいをすることで、食べカスや細菌を洗い流せるため、むし歯や歯周病のリスクが軽減します。
こまめなうがい
こまめなうがいで食べカスを口内に残さないことで、むし歯や歯周病のリスクが減少します。つわりの影響で歯磨きが難しい方は、フッ素入りの洗口剤を使用して効果を高めましょう。
定期検診
歯科医院で定期的に口腔内チェックやメンテナンスを受けることで、むし歯や歯周病の早期発見・早期治療、予防につながります。また、自分に合った歯磨きの方法のアドバイスを受けたり、必要な予防処置を把握したりすることもできます。
セルフケアとプロフェッショナルケアを併用して、清潔な口腔内を保ちましょう。
妊娠中の受診のタイミング
妊娠中は歯科診療を受けられないと思っていませんか?妊娠初期と後期を除き、妊娠安定期とよばれる妊娠中期は、ほとんどの歯科診療が問題なくできる時期です。とくにお口のトラブルがなくても歯科検診を受けて、お口の中のチェックや歯のクリーニングによって、むし歯や歯周病の予防につなげましょう。
妊娠初期(妊娠15週目まで)
妊娠初期は切迫流産を起こしやすいので、腫れや出血、痛みなど、緊急処置が必要な場合を除いて、歯科治療はできるだけ控えましょう。
妊娠中期(妊娠15週目~27週目)
妊娠中期は安定期ですので、歯科診療を受けるのに適しています。特別な配慮が必要なケースでなければ、治療に問題はありません。
妊娠後期(妊娠28週目以降)
陣痛がいつ起こってもおかしくないため、妊娠後期の治療はおすすめできません。治療中の場合は、いったんお休みして産後に治療を再開しましょう。
受診時のお願い
ご来院時には、母子手帳のご提示をお願いしております。また、担当の産婦人科医から何らかの注意を受けている場合は、事前にスタッフまでお知らせください。治療は仰向けで行いますが、妊娠後期になると静脈が圧迫されて低血圧になる恐れがあるため、なるべく楽な姿勢で受けていただけるよう配慮しております。もし、体調や気分が優れないときはご遠慮なくお申し出ください。
子どもの歯と成長を
健康に育てる「食育」
管理栄養士による食育指導を行っています
当院は、食事の大切さをお伝えしたり、栄養管理のアドバイスをしたりしております。お子さまの生活習慣と食習慣の土台作りとなる乳幼児期には、食事の栄養や与え方などに悩む方が少なくありません。お子さまの様子を見ながら、最適な方法で食育サポートを行いますので、どのようなことでもお気軽にご相談ください。
「食育」とは
食育とは、歯の生え方や舌の機能などに合わせて最適な方法で食事をとり、健全な発達を促すことです。食育ができていないと、硬いものを噛めなかったり丸飲みしてしまったりして、歯や顎関節、胃腸に負担がかかります。健康で正しい機能を作るためには、早い段階から歯科医院を受診して、歯科医師による的確なアドバイスを受ける必要があります。
当院では、歯科医師がお子さまの成長段階を踏まえて食育のアドバイスをしておりますので、まずはお気軽にご相談ください。
乳歯は妊娠中に作られます
乳歯は、赤ちゃんがお腹の中にいる頃から歯の根が作られます。妊娠7~10週頃に歯胚と呼ばれる歯の元が顎の中にでき始め、妊娠4~6ヶ月頃に石灰化します。乳歯の成長には十分な栄養が必要なため、つわりで苦しい時期かもしれませんが、無理のない範囲でなるべく栄養をとることが大切です。
妊婦歯科健診について
横浜市では、妊娠中の方を対象に「妊婦無料歯科健康診査」を実施しています。
母子健康手帳と一緒に配布される「横浜市妊婦歯科健康診査受診券」を利用することで、妊娠中に1回、無料で歯科健診を受けることができます。妊娠中は、つわりや食生活の変化によりお口の衛生状態が低下しやすく、むし歯や歯周病が進行しやすい時期です。近年の研究では、妊婦さんの歯周病が早産や低体重児出産のリスクを高める可能性も報告されています。さらに、むし歯菌はお母さんのお口から赤ちゃんへうつることが分かっています。 そのため、妊娠中からお口の環境を整えておくことは、生まれてくる赤ちゃんのむし歯予防にもつながる大切なケアです。 妊娠中は体調が変化しやすい時期ですが、無理のないタイミングで健診を受け、健康なお口で出産・育児を迎えましょう。
妊婦歯科健診の受診条件
| 対象 | 横浜市内に住民登録がある妊婦の方 |
|---|---|
| 健診費用 | 無料 |
| 受診方法 | 妊婦歯科健診をご希望の方は、事前にご予約をお願いいたします。 |
| 健診内容 | 歯科医師が視診によって、むし歯の有無・歯石の付着・歯ぐきの炎症などをチェックし、その結果に基づいて歯科保健指導を行います。 なお、妊婦歯科健診ではレントゲン検査は実施しません。 また、健診の結果、治療が必要と判断された場合には、通常の医療保険に基づく治療費がかかりますのでご了承ください。 |
| 受診時の持ち物 | ・妊婦歯科健康診査 受診券 ・母子健康手帳 ・産婦人科の診察券 |





